緩い靴調整~店主編~

 店主の私は学生時代から陸上部で長距離を走っていて現在も休日に10㎞走っていますが、その影響か前足部の横アーチが伸びてしまい、幅は2E(標準)ほどなのに甲が低く踵も女性の幅細の方と同じくらい細く、ほとんどの靴は前足部がピッタリでも踵がパカパカしてしまいます。
 外反母趾や内反小趾などの変形があると起こりやすい形状のため、同じように悩んでいらっしゃる方もいるのではないでしょうか。また、変形していなくても近年の若年層は踵の細い人の割合が多くなった、という話を聞いたことがあります。

 以前冠婚葬祭用で購入したFLYLONDONという革靴も、サイズを下げても紐でしっかり締めきれず革にシワがが出来てしまい、踵の裏革(すべり)もツルツルした素材のため踵が動いてしまいます。
 そもそもこちらの靴の甲部分の形状(内羽根)は外羽根と比べて調節しにくいのですが…新しく靴を買うのももったいない…

 インソールの厚みを足しても踵が浅くなってしまい改善されないため、今回はこちらを
①シュータンにクッションをつけ②すべりに滑りにくい素材を追加してみます。
 ただ、①は修理するよりもシュータンパッドを買って頂いたほうが安く済みますのでこちらがお勧めです。今回は自分の靴に実験としてやってみました。

シュータンパッド税込¥1100 黒・ベージュと3㎜・4㎜が選べます

1,シュータンを外し、部材を準備する

左上から右順に取り外したシュータン、踵用Fストッパー、シュータン用Fストッパー、踵用クッション、シュータン用クッション

 裏革の代わりに使用するのはFストッパーというナイロン+ポリウレタンのマイクロスエード。名前の通り滅茶苦茶滑りにくい素材です。踵にもフィット感を上げるためクッション材を用意しました。

 すべての素材は漉いて段差をなくしてあります。

2,貼り付ける

 踵とシュータンにクッション材を張り付け、シュータンの方はやはり段差を落とします。
そして、その上からFストッパーを張り付け。ここで試しに足を入れてみると…

紐を結んでいないのに、踵がパカパカしない!

 Fストッパー、恐るべし。

3,縫製する

 踵の履き口とシュータンを元の縫い穴に合うよう八方ミシンで縫っていきます。作業場が窓際で明るい為とても縫い穴が見やすいです。縫い終わったら、余分な所を切り取れば…

完成です!

踵と靴の間にに隙間があるように見えるが、内部に追加したクッションでぴったりフィットしている

 踵に関しては文句なくフィットしており、これまで歩くたびに気になっていた踵の動きは無くなりました。実際は薄い黒ソックスで使用しますが、これなら問題なさそうです。
 甲部分も紐を締めるとしっかり押さえられます。ただ、クッションが少し硬すぎたのでこの後踵クッションと同じものに変えました。
前足部の革シワは…

BEFORE
AFTER

良くなった、のか…?

 気持ちシワが浅くなりましたがシワを無くす、まではいきませんでした。
 履き心地は良くなったので、良しとします。

結論=踵すべり直しとシュータンパッドがおすすめ

 今回修理したような、履き口に縫い目が出ているタイプは踵すべり直し(直)税込¥3300円で修理可能です。私と同じ、踵が緩いとお悩みの方はご相談くださいませ。
 シュータンの方は今回のような修理ですと同じく税込¥3300円となりますので、こちらはやはり冒頭でご紹介いたしましたシュータンパッドの方がお手頃です。

 今回は踵が緩い場合の修理でしたが、お持ちの靴でお悩みのことがあればぜひご相談くださいませ。

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